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数学を使わない数学の講義

小室直樹 著


なーるほど、そうだったのか!
数学の論理は単純明快。
「論理的発想」を身につければ仕事も人生もうまくいく!


著者プロフィール 政治学者、経済学者。1932年東京生まれ。京都大学理学部数学科卒業。大阪大学大学院経済学研究科、東京大学大学院法学政治学研究科修了。法学博士。フルブライト留学生としてアメリカに留学、ミシガン大学大学院でスーツ博士に計量経済学を、マサチューセッツ工科大学大学院でサムエルソン博士(1970年ノーベル賞)とソロー博士(1987年ノーベル賞)に理論経済学を、ハーバード大学大学院ではアロー博士(1972年ノーベル賞)とクープマンス博士(1975年ノーベル賞)に理論経済学を、スキナー博士に心理学を、パースンズ博士に社会学を、ホマンズ教授に社会心理学を学ぶ。『日本人のための経済原論』(東洋経済新報社)、『小室直樹の中国原論』(徳間書店)、『日本人のためのイスラム原論』(集英社インターナショナル)、『日本国民に告ぐ』『硫黄島栗林忠道大将の教訓』(以上、ワック)ほか著書多数。2010年9月逝去。

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数学を使わない数学の講義(小室直樹)
  • 定 価:本体920円+税
  • 判 型:新書判
  • ページ数:288ページ
  • ISBN:9784898317723
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目 次

まえがき

 

〈存在問題──近代数学最大の貢献〉

第1章 論理的発想の基本──まず「解の存在」の有無を明確化せよ 

 

1 はたして解けるのか、解けないのか

  無駄な努力を排し、〝やる気〟を保証する

 

なぜ、ギリシャ数学が近代数学の母体なのか

真っ赤な噓も数学的には正解

存在しないものに関しては何を言っても正しい

数学が提起した「存在問題」の重要性

なぜケネディは「月着陸」を公約できたか

人間が月へ行けたのは「存在問題」解決のおかげ

「存在問題」解決で〝やる気〟を増進させる

マゼランは確信にみちたハッタリで「存在問題」をクリアした

解があるのならコンピュータで無限に接近

 

2 社会観察にどう応用するか

  人間の悩みの根元は、すべて「存在問題」にある

 

小野小町を口説いた深草少将の徒労

教科書には、解のある方程式だけが選ばれている

ガウスやガロアは、なぜ天才数学者といわれるか

経済学における「存在問題」とは何か

社会学における「存在問題」とは何か

平重盛とロミオとジュリエット

人間の生き方を座標軸でとらえる

社会現象は数学的発想で大摑みにできる

 

〈集合論 ──数学の本質〉

第2章 数学的思考とは何か──日本人が世界で通用するための基本要件

 

1 「論理」の国と「非論理」の国

  なぜ、日本型行動様式は諸外国に理解されないのか

 

数学は気合いで理解できる

「駅前の大衆」は集合ではない

ユダヤ教の食物規定に貫徹する集合の論理

食物規定があるようでない日本

禁止されていなければ何をしてもいいユダヤ教

日本人の〝契約〟は本当の契約ではない

なぜ、いま「無規範」を問題にするのか

「礼楽」さえ守れば中国人、ユダヤ教を信じればユダヤ人

「共同声明に拘束力はない」と言う外務大臣の無知

なぜ、日本の政治家が信用されないのか

外交上の基本無知による愚行

日本人が外交音痴である理由

「人類は敵同士、世界は紛争の巷」が世界の常識

日本の婚姻制度を数学的に観察する

論理の犠牲メアリー・スチュアートの悲劇

〝妻である集合〟と〝妻でない集合〟のけじめ

なぜ日本人の売春ツアーばかりが嫌われたのか

薄気味悪さを感じさせる日本人の無規範

 

2 「法の精神」の根底にも数学がある

  論理の世界から日本流曖昧社会を点検する 

 

欧米の裁判には存在しない〝大岡裁き〟

裁判所の機能を奪っている日本の警察・検事

罪刑法定主義の否定さえまかりとおる不思議な国・日本

ローマでは、なぜ皇帝と法王の二元支配が可能だったか

世俗法が宗教法を侵蝕した理由

「民法の精神」こそ、すべての法律の基本

近代市民法と古代社会の法の違い

きわめて数学的な概念、「所有」とは何か

日本人にはわかりにくい所有の概念

敵と味方を直和分解して考えない日本社会

 

〈必要条件と十分条件〉

第3章 矛盾点を明確に摑む法──論理学を駆使するための基本テクニック 

 

1 論理矛盾は、どこから生まれるか

  「必要条件」と「十分条件」を峻別する意義 

 

高名な経済学者が平気で犯した〝論理矛盾〟

必要条件と十分条件の違い

日常的な例で数学的発想を鍛える

古代ユダヤ教における預言者の役目

なぜ、預言者は悲劇的運命をたどるか

 

2 人間の精神活動を数学的に読む

  宗教・イデオロギーの骨子とは何か 

 

神と大論争を展開したヨブの論理

「死ねば成仏」──日本人の恐るべき仏教誤読

救済を保証しないからこそ、仏教は難解

仏教とユダヤ教では戒律は数学的に正反対

確率論を決定論にすりかえた日本仏教の堕落

信仰が不十分とは、信仰していないのと同じ

宗教戦争は、なぜ残虐になるか

初めて宗教の自由を認めたウェストファリア条約の意義

ヨーロッパでは、面従腹背でも問題はない

袴田・宮本論争は、なぜ低次元なのか

〈非ユークリッド幾何学──否定からの出発〉

第4章 科学における「仮定」の意味──近代科学の方法論を決定した大発見 

 

1 非ユークリッド幾何学の誕生

  背理法で証明できなかったユークリッドの第五公理 

 

〝才色兼備〟を否定すると……

たった一つの反例でも論理的否定は成立する

正、逆、裏、対偶を論理に活かす法

非ユークリッド幾何学は、どうして誕生したか

 

2 近代科学の基本となった発想法

  なぜすべては仮説にすぎないのか 

 

公理の概念を根底から変えた非ユークリッド幾何学

なぜ、科学だけは無限の進歩が可能なのか

科学の本質は〝研究方法〟にこそある

いかなる俗説も科学の対象になり得る

社会科学に、完全な科学はあり得ない

数学の論理を理解していたマルクス

価値法則を解明したワルラスの業績

経済の本質とはすべてが依存しあうこと

数学を使って循環論から脱出する法

「意見の否定」を「人格の否定」と勘違いする日本人

「批判」とは、一種の「継承」である

近代西欧社会は、なぜジョーカーを必要としたか

 

〈数量化の意義〉

第5章  「常識の陥穽」から脱する方法──日本には、なぜ本当の意味での論争がないのか 

 

1 数学の背景を読む

  「数量化」が意味を持つための三つの条件 

 

数量化は人間の作為の産物

数量化しなくても客観的比較はできる

「実数の公理」とは何か

マイナスの商品数量とは何を意味するか

マイナスの商品価格がついているものとは?

数学の得点と英語の得点を足すことに、意義はあるのか

物価指数やGNPは信用できるとはかぎらない

 

2 「全体」と「部分」の混同

  「アローの背理」が明らかにした社会観察手段 

 

全体に対する命題は、部分に対しても成り立つのか

「合成の誤謬」とは何か

個人が合理的でも社会は不合理な選択をする

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